2014年03月19日

『 雛 』(3)作:芥川龍之介


本日は、『ドラマチック・リーディングの扉』へ
お越し頂きありがとうございます。
この作品は、3部に分けて配信いたします。


― 雛 ― (3)


江戸時代に隆盛を誇ったが、明治維新を境に没落してしまう旧家。
生活のために売られる雛人形への愛惜の念と、文明開化の波にのまれてゆく家族の姿が、老女の回想を通して静かに語られる。


作:芥川龍之介  朗読:北村 青子 17分44秒



― 冒頭文 ―

かう云ふ騒きがあつてから、一時間程後でございませう。久しぶりに見世へ顔を出したのは肴屋の徳蔵でございます。いえ、肴屋ではございません。以前は肴屋でございましたが、今は人力車の車夫になつた、出入りの若いものでございます。この徳蔵には可笑しい話が幾つあつたかわかりません。その中でも未に思ひ出すのは苗字の話でございます。

『 雛 』 作:芥川龍之介

〈注釈〉
・会津っ原から煉瓦通り
千代田区大手町あたりにあった原、会津藩の屋敷跡。から、新橋・銀座間にできた西洋風の市街。
・赤毛布(あかゲット)

BGM:フリー音楽素材 Senses Circuitより
    :ニコニコ・コモンズ素材ライブラリーより



●●●● Coffee Break ●●●●

● 芥川龍之介「雛」論 ―空間構造の視点から―
著者:早澤正人 

● 文明開化の共同幻想について
岸田秀 著 『 ものぐさ精神分析 』(中公文庫)
国家論より引用

● オッペケペー節





ドラリー扉マスコット  
今日も、ドラリー扉に来てくれてありがとう★




    


  
posted by 北村青子 at 00:34| Comment(0) | 朗読作品 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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